不動産売買における仲介手数料の存在意義

不動産を購入したり売却するときに、不動産業者へ支払う仲介手数料。
意外と高額な仲介手数料にびっくりした経験のある方も多いのではないでしょうか。

今回はこの仲介手数料について考えてみましょう。

  • 仲介手数料とはどのようなものなのか
  • 仲介手数料を支払う意味は何なのか

弊所に寄せられた実例をもとに、仲介手数料の実態に迫ります。

この記事は、以下のような人に役立つ記事です
  • 今から不動産を売買しようとしている人
  • 知人や親族など、個人間で不動産を売買しようとしている人

ぜひ最後までお読みください。

なお、弊所:行政書士事務所「Legal me」では、個人間で不動産を売買したい方や、物件調査などのサポートを行っております。

東京都をはじめ、神奈川県、千葉県、埼玉県と広く関東圏をカバー。
個人のお客様から、物件調査を依頼されたい不動産業者の方まで、幅広くサポートさせていただきます。
どうぞお気軽にご相談ください。

目次

【実例より】不動産売買における仲介手数料の疑問

不動産売買における仲介手数料に疑問を持ったきっかけを教えてください

私たちが賃貸マンションから一戸建てを購入しようとするときに、仲介手数料に疑問を持つことになりました。

賃貸マンションに住んでいたので仲介手数料の存在自体は知っていました。

しかし、賃貸と売買でこんなに仲介手数料の額が変わるのかと驚き、そのときに仲介手数料に疑問を感じるようになったのです。

不動産の購入に至った経緯はどのようなものでしょうか?

私たちが不動産の購入に至った経緯は、賃貸マンションに住んで4年目の更新時期に差し掛かったころ、気になる一戸建てが近所にあったことから購入を検討したことにさかのぼります。

両親の援助も取り付けることができ、未来を見据えた物件探しに胸を躍らせていました。

インターネットで物件情報を検索しては、気になる物件を確認する日々。

自分たちなりに理想の物件を見つけるべく時間をかけて知識と経験を積み重ねていました。

不動産を探す中で苦労したことはありますか?

不動産の購入におけるリスクはなにか、リスクを調査する方法がわからなかったことです。

ちょうど物件探しをしていたとき、他県で土砂災害のニュースが流れたことを受け、急いで検討中の物件に向かったことがあります。

当時の私たちは、何をどのように確認すれば良いかもわかっていませんでしたので、ただただ呆然と肩を落とすことしかできませんでした。

理想の不動産は見つかりましたか?

おおよそ2年の月日をかけて、理想の不動産に巡り合うことができました。

恥ずかしい話ですが、最後は2つの物件から自分で決定することができず、親族の多数決に委ねることになったのは内緒の話です。

ようやく辿り着いた理想の物件でしたが、物件の売却を担当している不動産会社に詳しい説明を伺ったときに事件が起こりました。

そう、仲介手数料のことです。

仲介手数料に疑問を感じた理由はどのような点ですか?

大きく2つあります。

1つ目は、仲介手数料の金額の大きさにびっくりしたこと。

2つ目は、正規の仲介手数料を支払う理由が見当たらないことです。

担当していただいた不動産会社の営業担当者にも聞いてみましたが、納得のいく説明はもらえませんでした。

また、父親にも相談しましたが「昔からそうだから」のひと言。

釈然としませんでしたが、援助してもらう立場もあったため、提示された仲介手数料を支払いました。

仲介手数料に対する納得感はありませんが、おかげさまで現在は新居での新生活を楽しんでいます。

不動産会社に支払う仲介手数料はいくらだったのですか?

私たちが購入する物件の金額は5,080万円でしたので、仲介手数料は1,742,400円でした。

不動産会社に支払う仲介手数料は、宅建業法で決まっています。

(不動産の金額 × 3%) + 60,000円に消費税を掛けた金額が仲介手数料の総額になるとのことでした。

実はもともとは5,180万円だったのですが、父の口添えもあり5,080万円に。100万円の減額です。

その点では仲介手数料も減額されているのですが、それでもやっぱり納得がいきません。

不動産会社に仲介手数料を支払う理由についてお聞かせください

私たち個人の意見ではありますが、今と昔では不動産会社の労力が違うと考えています。

昔は不動産会社が足で物件情報を収集し、調査を行っていた。それこそチラシなどを通じて不動産を販売していたものだと思います。

当時はインターネットもありませんでしたから、不動産会社に頼るほかありません。

そういった状況下において、労力を費やした不動産会社をねぎらう意味で仲介手数料を支払うことには、納得感があります。

しかし、今はインターネットで十分な質量の情報を得ることができます。

その背景に不動産業者の努力があることも理解したとしても、仲介手数料を支払う納得感のある理由には至りません。

なぜなら、私たちのような個人の顧客が自ら物件情報を収集し、物件を訪問し、調査を行うことが可能であるからです。さらに、私たちはそれに見合うだけの質量の行動も起こしました。

その結果として、私たち自身が物件を見出し、購入の意思決定をするに至ったのです。

にも関わらず、ただ物件の窓口だということで仲介手数料を満額取得する不動産会社の姿勢には到底賛同できません。

仲介手数料の意味と意義を考える

この方の意見には傾聴に値する部分が2点あります。

  • そもそも時代が変わり、業者と個人での情報格差が存在していないこと
  • 時代の変遷を受けて不動産業者の存在意義自体が薄れてきていること

仲介手数料を考えるにあたり、時代の移り変わりについては考える必要性がありそうです。
これより、この2点について深く検証してみます。

不動産業者と個人の情報格差について

不動産業者と個人の情報格差は、現代においては「ほぼ存在していない」と考えてよいでしょう。

大前提として、特定の不動産業者しか知らない物件情報はほとんど存在していません。
よくインターネットでは、特定の不動産業者しか保有していない情報がある、とされていますが、これはほぼ都市伝説に近い話です。

なぜなら、不動産業者は売却の依頼を受けたとき、インターネットに情報を公開する法的な義務があるからです。
逆に申し上げれば、特定の不動産業者しか保有していない情報があることを自慢気に謳っている不動産業者は、宅建業法に違反していると言っているようなものです。

また、物件に関する知識や情報は、ほとんどインターネット上のポータルサイトで取得することが可能です。
ポータルサイトもより多くの不動産業者とお客様に見て頂くことが使命ですので、掲載する物件情報を充実させることは当然といえるでしょう。

不動産業者の存在意義について

昔の不動産業者は情報を得るために足を使い、チラシや訪問営業という形で努力を重ねてきました。

しかし、今の不動産会社はどうでしょうか。

不動産業者の生命線は「売却する物件を収集すること」にあります。
以前は足で稼いでいたこの営業努力ですが、現在における不動産業者の実態は想像とは異なるものです。

  • 不動産を売却したいお客様をインターネットで募る
  • 現地確認はGoogleのストリートビューで完結
  • 査定はAI査定、情報を登録すれば自動的に査定金額がわかる
  • 出力した査定書をメールに添付して作業完了

不動産を売却したいというお客様の情報も、購入したいというお客様とのマッチングもほとんどインターネット上で完結させています。

確かに、仲介手数料を労力と捉えるのであれば、この方の言い分もわからなくはありません。

仲介手数料の存在意義はない

全ての不動産業者がろくに仕事をしていない、ということではありません。
しかし、時代がこれだけ変われば、不動産業者の在り方も当然変わります。

そうなれば、仲介手数料についても変化が訪れるのは当然の成り行きといえるでしょう。

さまざまな領域でビジネスも変化し、進化を余儀なくされてきました。
1枚ずつCDを購入するのではなく、サブスクで音楽が聞き放題の時代です。
ではなぜ不動産業者だけは旧態依然とした体制を維持し続けているのでしょうか。

今回お話をお聞かせ頂いた方のように、仲介手数料について疑問を感じている方は多くいらっしゃいます。
弊所:行政書士事務所「Legal me」ではそのような方々を助けることを使命としています。
行政書士でありながら宅地建物取引士資格を保有した代表の赤塚が親切に対応いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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