不動産の売買において、個人間でスムーズにやりとりをしたい。
そう考える人は少なくありません。
なぜなら、個人間売買は仲介手数料などの経費を削減でき、売主と買主が直接協議して契約の内容を決めるなど、メリットが多数存在するからです。
また、そのメリットから個人間売買を後押しするポータルサイトも増加してきました。
これらを踏まえ、今回は個人間売買の進め方について解説してまいります。
- 不動産の個人間売買をする方法を知りたい
- 不動産投資のため安く良い物件を仕入れたい
- 不動産売買のプロフェッショナルと出会いたい
このようなお悩みをお持ちの方に、おススメの記事になっています。
ぜひ最後までお読みいただき、個人間売買に踏み出すきっかけになればと考えます。
不動産の個人間売買が当たり前の時代になっている
不動産売買を仲介会社を挟むことなく取引することは、決して珍しいことではありません。
その背景には、空き家・空き地・地方移住促進という社会問題が存在しています。
そして、解決に向けてスムーズな不動産取引を行える仕組み作りが進んでいるからです。
その解決方法の根本にある考え方が「個人間売買の促進」なのです。
いまや、個人で物件情報を発信したり、購入したい不動産情報を収集することも可能です。
一般のポータルサイト以外にも多数の情報サイトが存在しています。
併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
【売りたい人向け】不動産の個人間売買の進め方
これより、実際に不動産を個人間で売買する流れについて解説いたします。
ぜひこの機会に流れをイメージして読んでみてください。
不動産の売却価格を決める
まずは不動産の売却価格を決めることが重要です。
なぜなら、値段が決まっていないものを買う人はいないからです。
不動産の価格を知るための方法として以下の方法があります。
・不動産屋に価格感を確認してみる
・不動産の一括査定サイトを利用してみる
・ポータルサイトから自分で相場を確認してみる
価格の設定は不動産売買の成否を左右する重要なポイントです。
くれぐれも的外れな価格設定をしないように気を付けましょう。
買主を見つける
価格が決まったら、次は買主を探しましょう。
買主なんてどうやって探せばよいか、と考えてしまうかもしれません。
しかし、実は簡単に買主を探すことができます。
それは個人間で不動産情報をシェアするサイトを利用する方法です。
主なサイトをご紹介いたしますので、ぜひ参考にされてみてください。
・e-物件情報
https://www.e-bukken.co.jp/
個人間売買を積極的に進めるならこのサイトは外すことはできません。
画像掲載件数によって価格が変わりますが、画像8点を掲載しても11,000円と安価で物件掲載をすることが可能です。
不動産会社も利用するこのサイトなら、幅広い層に物件情報を周知させることができます。
・ジモティー 不動産売買
https://jmty.jp/all/est-buy
地域を選択してさまざまな個人間売買を紹介しているサイトです。
不動産も専用のページがありますので、積極的に活用していきたいところです。
こちらは投稿がなんと無料になっています。
中には非常に安価な不動産もありますので、掘り出し物が見つかるかもしれません。
不動産仲介会社の「掲載」から「交渉」部分をセルフサービスにしたサービスサイトです。
掲載が無料という点では一考の価値ありというところです。
ただし、商談が成立してからは正規の仲介手数料の半額が必要になります。
利用は安価な不動産に限定したほうが良いかもしれません。
・チョクウリ チョクカイ
https://choku-urikai.com/
個人間売買で不動産を購入しようとしている人には特におススメのサイトです。
なぜなら、買主側の手数料は驚きの0円だからです。
売主側の手数料は一律25万円と少々お高いのがネックといえるでしょう。
購入および売却におけるサポートが手厚くありません。
何度も不動産取引をしたことのある方や、サポートしてくれるパートナーがいる人の利用が適していると考えられます。
必要書類を収集・作成する
無事買主が見つかり交渉がまとまったら、契約に向けて準備を進めます。
契約に必要な書類を以下のようにまとめました。
概ね以下の書類があればスムーズに契約することができるでしょう。
書類 | マンション | 一戸建て | 土地 |
---|---|---|---|
本人確認書類 ※免許証や住民票など | 〇 | 〇 | 〇 |
実印 ※契約は全て実印で行いましょう | 〇 | 〇 | 〇 |
印鑑証明書 ※印鑑証明書は3ヶ月以内に取得したもの | 〇 | 〇 | 〇 |
登記済権利証・登記識別情報 ※ないときは司法書士に早めに相談しましょう | 〇 | 〇 | 〇 |
建築確認済証や検査済証 ※なければ建築指導課で確認しましょう | 〇 | 〇 | 〇 |
固定資産税納税通知書・固定資産税評価証明書 ※行政の窓口で取得が可能です | 〇 | 〇 | 〇 |
土地測量図や境界確認書 ※なくても取引は可能、そのときは契約書に現況で引き渡すことを記載しましょう | × | 〇 | 〇 |
管理規約、議事録、長期修繕計画書 ※管理組合や管理会社から回収が可能です | 〇 | × | × |
設備表 ※なければ自分で作成しておきましょう | 〇 | 〇 | × |
告知書 ※事件や事故の有無をまとめます | 〇 | 〇 | 〇 |
耐震診断報告書・アスベスト使用調査報告書 ※なくても取引は可能、費用をかけて再調査する方法もあります | △ | △ | × |
売買契約書 ※交渉内容を踏まえた契約書類を作成します | 〇 | 〇 | 〇 |
パンフレットや物件概要 ※あれば買主に引き渡します | △ | △ | △ |
不動産売買には多くの書類が必要となります。
そのため、上記を参考のうえ、早めに準備することを心がけてください。
また、不動産売買で必要な書類はどれも重要なものばかりです。
可能であれば個人間売買を専門に取り扱うサポート会社の力を借りて、ミスなく作成と準備を進めたいところです。
不動産売買契約を締結する
契約内容や各種書類の内容に不備がなく、売主と買主の双方が内容に納得したら、契約を締結しましょう。
とりわけ、売買契約書の内容に不備があってはいけません。
このあたりは一般の方々が一朝一夕で作成することは少々難しいかもしれません。
もしも作成に自信がない、あとあとトラブルに巻き込まれたくないとお考えの方は、個人間売買専門のサポート会社の利用を検討することをおススメします。
決済金入金後に不動産を引き渡す
売買決済代金が入金されたら、不動産を引き渡しましょう。
不動産の引渡しとは、鍵をお渡しすることのみならず、所有権の移転登記も同時に行います。
所有権の移転登記は当事者で行うことも可能ですが、司法書士に一任するとスムーズです。
間違った情報が登記されてしまうと、更正登記をする必要に迫られるなど、結果的に手間が増えてしまうからです。
【売りたい人向け】不動産の個人間売買の注意点
不動産の個人間売買を行ううえで、よくある注意点をご紹介いたします。
どれも当たり前のように感じられるかもしれませんが、個人間売買で犯しがちなミスを集めました。
ぜひ参考にされてみてください。
売却価格は相場で設定しないといけない
売却したい不動産の価格設定は「相場」に合わせましょう。
高すぎても安すぎてもいけません。
相場にすべき理由を以下のようにまとめました。
相場より高すぎると、そもそも見向きもされず売れない |
高く売りたい気持ちはわかりますが、相場より高いものをわざわざ購入したいと思う人はいません。 適正な価格設定をすることで、売却活動の長期化を避けることができるでしょう。 |
相場より安すぎると、贈与とみなされることがある |
相場より安すぎる個人間売買は、贈与とみなされることがあります。 みなし贈与となることで、贈与税の申告漏れを指摘されることになり、延滞税の支払を求められるなどのペナルティが発生します。 個別の判断となるため一概にはいえませんが、一般的には相場の70~80%程度が設定価格の下限になるとお考え下さい。 |
司法書士を自分で手配しなければいけない
登記手続きを行ってもらう司法書士を自分で手配しなければいけません。
登記手続きを自分で行うことは可能ですが、間違いがあってはいけませんのでおススメしません。
士業の方々と直接やりとりすることは心理的なハードルも高く、そもそも専門用語がわかりにくいため、会話がかみ合わないことも考えられます。
ストレスがかかりやすいポイントですので、司法書士選びおよび司法書士とのやりとりにはくれぐれも注意しましょう。
不備があるとトラブルに発展する
個人間売買では不動産仲介会社を介さないため、トラブルに発展することがリスクです。
なぜなら、当事者間で合意した内容に「漏れ」が発生するからです。
不動産仲介会社や個人間売買のサポート会社では多くの取引をお手伝いしているため、漏れや不備がほとんど発生しません。
しかし、個人間売買では漏れや不備が発生しないほうが珍しいと考えるべきです。
そのため、不動産の引き渡し後にトラブルに発展することが少なくありません。
個人間売買は仲介手数料がかからない、スムーズな取引ができるメリットがあります。
しかし、一方でリスクを十分に認識することが必要です。
不動産の個人間売買はサポート会社に依頼しよう
今回は、不動産の個人間売買の流れについて解説いたしました。
メリットの多い個人間売買の進め方を身近に感じることができれば嬉しく思います。
しかし、リスクも存在する個人間売買をうまく進める方法があります。
それは、個人間売買のサポート会社を利用することです。
弊所:Legal meでは、多くの個人間売買や親族間売買をサポートしてまいりました。
士業との連携、不動産調査報告、契約書類作成など、かゆいところに手が届くサービスをモットーとしております。
東京を始めとして、関東圏で個人間売買を検討されている方はぜひ弊所:Legal meまでお問い合わせください。
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